???
 緩んだ鎖から脱出する貴ボン。

「た…助かった。誰だか知らんが、感謝するよ。」
 そして辺りを見回した。

「へぇー、ザイーテンか。お前が、この地球に現われるとはねえ。」
 妖しく輝く日本刀を構えた、一人の男が立っていた。

 男は飛行帽とゴーグルを掛けていた。そしてアロハシャツ!

「貴様は、ジャス。」
 デットーリーが男を睨む。そこに居たのはジャスだった。

「“大銀河A級犯罪人”ザイーテン!お前、トラトラトラと結託(けったく)してたのか。」
 ジャスがザイーテンを見据える。

「ガウァー!」
 ザイーテンが空中に飛び退く。

「大丈夫か?将太郎。」
 千秋は将太郎の側に近寄った。

「や…やろ、空飛んでやがる…」
 将太郎はガクガク震える。

「どうした。ザイーテン!口が聞けないのか?」
 ジャスが高くジャンプした。そして刀をいっかんさせる。

 しかしザイーテンはサッと避けた。

「ファファファ。正義王ジャス。貴様の力は、風牙によって既に封じられている。そのザイーテンに勝てる術は、貴様には無い!」
 デットーリーが高笑いする。


「なめるなーぁ!」
 ジャスが刀を突き込んだ。渾身(こんしん)の一撃が、ザイーテンのヘッドギアに当たった!
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