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「私達にか?…嬉しいな、嫌われているとばかり思っていた。」
 三メートルを超す、長身のザイーテンがしゃがみソフィアを見つめた。

「はい、私達の為に協力してくれているんですから、当然です。」

「あらぁ!お嬢さん、ザイーテン将軍に惚(ほ)れたか?将軍は格好良いからな。でも、そんな小さなパンじゃ、俺達長身のシャガール人には少なすぎだよ。」
 兵士の一人が言った。

「大丈夫です。まだまだ焼きますから。」
 動じす笑うソフィア。

「…ハッハッハ!そうか焼くか。」
 ザイーテンも笑いだす。

「皆!今日の仕事は終わりだ。酒を持って来い、今夜は飲むぞ!…そこら辺に隠れてるヴェスタの民も混ざるがいい。…酒で平和を楽しもうじゃないか!」
 そして叫んだ。




 それ以降、シャガール星団とゾロ・ヴェスタ帝国の仲は急速に良くなっていった。

 ザイーテンとソフィアも逢うことが多くなっていた。


 後にして思えば、それは“恋”だったのかも知れなかった。
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