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「…貴様!こんな事して、只で済むと思っているのか?…この、ヴェスタの上空には、我が国の艦隊が無数に待機しているんだぞ。…戦争でもするつ…もり…か…」
 バシリスの言葉が途切れた。首が、くの字に曲がり無言で倒れこむ。

「将軍!」

「貴様、何をする!」

 騒然となるリザード兵達。



「…戦争結構、何がリザード連合国だ…何がマジェスタだ…。我は生きて修羅になろう。全ての罪を粛正(しゅくせい)する夜叉になろう!!!」

 ザイーテンの悲しみにも似た叫びが響き渡った!





『ガガッ…銀河パトロール本部より入電!全パトロール隊員に告ぐ。ゾロ・ヴェスタ帝国において、国同士のいざこざ発生。首謀者は、シャガール星団将軍ザイーテン!各隊員は直ちに現場に直行されたし!』


 全宇宙に銀河パトロールの緊急指令がとどろいた!




 現場に駆け付けたパトロール隊員の目に飛び込んだ光景。それは…


 昼だというのに、ゴウゴウと立ち昇る炎と、血で真っ赤に染まった荒野。

 鼻をつく、むせ返る硝煙(しょうえん)と、流血の生臭い臭気。




 …瓦礫と屍の中に佇んでいたのは、ザイーテン一人だった!
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