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「あの暗黒の闇にも噂があってな、ある星でその星の人々を滅ぼそうとした神がいた。人々は、神の決めた事なら仕方ないと運命を委ねたそうだ。だがジャスの奴は、『そんな神など要らない』と、数日に及ぶ戦いでその神を切り殺しちまった。…だが、神の呪いは凄まじかった。ジャスの身に取り付いて、ジャスがその力を解放したとたん、ジャスの力を食い尽くそうと狙っているんだ。」



「つまり、全開能力を封じられたって事か。」
 改めてジャスの力の秘密を知ったヨッタ。

「そうだ。…だが、ジャスの奴はそんな事お構い無しだ。正義の名の下、いかなる犠牲もいとわない、自分の命さえ平気で捨てる。それがジャスって男だ。」

「…京子の命さえ、犠牲にしかねない…」
 グッと前を見据えるヨッタ。

「そう言う事だ。」

「…急ごう、ごんぞ。」

「おう。…ヨッタ、あの二人は尋常(じんじょう)じや無い。心してかかれよ。」


 ハイラックスが更に加速し始めた。
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