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「ヨッタ、頑張りすぎたぞ。少しは自分の事も考えろや。」
 ヨッタの必死の攻防を固唾を飲んで見守る。

 ごんぞは空を飛ぶことが出来ない。そんな自分を恨めしく思った。



「ごんぞ…」
 ヨッタの視線に、ごんぞの姿が飛び込んだ。
 その表情は窺(うかが)い知る事は出来ないが、何やらヨッタを元気づける何かがあった。


「とどめだぁ!」
 デットーリーが右拳を振りかぶり突進して来た!


「信じるよ…ごんぞの事。」
 言ってヨッタは携帯電話を取り出した。そして、“あのボタン”を押した。

「もしもし、ごんぞ?」



「ああ、俺だ。」
 瞬間!ごんぞの姿が消えた。

 いや、正確には目に見えない“電気の線”になったのだ。ごんぞは“電磁波”に変化出来るのだ。

 それは誰の目にもとまる事無く、ヨッタ目がけ一直線に進む!

 やがてヨッタの持つ、携帯電話をかいしヨッタの体に飛び込んだ!!

 シュパーン!

 ヨッタの体から激しいスパークがまきおった!

「な…何だこれは?」
 身をひるがえし驚くデットーリー。

 グアングアン!ヨッタの体が見る見る巨大化していく。

 やがてデットーリーさえ凌駕(りょうが)する巨人となった。
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