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 一人取り残されたジャスが、夕日で微かに赤く染まる街並を眺める。

 見渡す景色に、人々の姿は無かった。あちこちの建物から煙があがり、炎が降り注いでいる。


「彩音…行くぞ!」
 ジャスが叫んだ。

 ガシッ!全長三キロはあろう、アスラの縁(ふち)に手を掛ける。


 アスラの落下が止まった!


「す…凄い。あれがスーパーヒーローの威力!」
 ヨッタは、海上の漂流船でその様子を見つめる。


 スーパーヒーローの凄さをまざまざと見せ付けられていた。


「ヨッタも負けないように頑張ろうね。」
 ポゴがヨッタを見つめ言った。

「うん。なるさ俺はジャスのような強い英雄(ヒーロー)になる。」
 ヨッタの顔に、固い決意が浮かんだ。


 ジャスは力を籠め、アスラの巨躯を押し上げる。しかしそれ以上はビクともしない。

『彩音…すまない。俺は、この街を滅ぼしたくないんだ。』ジャスが何かを決した!


「うおーーーっ!!!」

 そして吠えた!


 ピカーッ!

 ジャスの背中に女神の姿が浮かぶ!


「正義王(ジャスティ)!」
 ヨッタとごんぞ、二人同時に叫んだ!
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