???
「くそっ!」
 ヨッタには避けるしか術(すべ)が無い。ままならない感情を押し殺し避け続ける。

 ガシャーン、バリーン!トランクの無差別攻撃で、室内の設備が次々と砕け散る。

「トラしゃん!駄目でしゅよ、壊ちては。誰かこっちに来て、修理するでちゅよ」
 堪らずキャミーは船内放送らしき物で応援を呼ぶ。


「くそーどうすれば。」

 トランクの無差別攻撃が続く。しかし不意にその攻撃が止んだ。

「…どうしたんだ?」
 ヨッタがトランクを見据えた。

「グルァ…『気持ち悪い!後は任せた、キャミー!』と言ってま…ちゅ!?」」

 ドガーン!トランクが倒れた。

「トラしゃん?トラしゃん!何でちゅか、呑み過ぎでちゅよ!」
 キャミーはトランクの傍らに駆け寄る。

「ガルアア…

「…何でしゅって、『俺はもう駄目だ』…そんなこちょ無いでちゅよ…『俺の亡骸は故郷の“オオトラ星”に埋めてくれ』…わかったでちゅ」
 キャミーとトランクが何やら話し込む。そしてキャミーはヨッタの方を向いた。

「そう言う事でちゅ。トラしゃんが危ないんでちゅ。今日の所はお引き取り願えまちゅか?」
 キャミーは涙ながらに訴える。

「そ…そうだな、お大事に。」
 ヨッタは不安げにトランクを見つめた。


「ヨッタ…何、騙されてるの。あいつを倒しに来たんでしょ。」
 ポゴが諫めた(いさめた)

「はっ!そうだ。こら、キャミー待てよ!」
 ヨッタは正気に戻り、キャミーに向かって、歩きだした。
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