???
「ぎゃー!やめるでちゅ。こうなったら、ティプリ!あいちゅを倒すでちゅ。」
 キャミーが叫ぶ。その命令で、ティプリがヨッタの前にたち塞がった。

「何だよ、また雑魚か。」
 ヨッタは、ティプリに右ストレートを放った。
 しかし、ティプリはそれを右手で薙払(なぎはら)う。

「こいつ、普通のザーラ星人じゃねえ!」
 驚くヨッタ。

「そいつはレア種。突然変異のザーラ星人だよ。気を付けて。」
 ポゴが注意する。

「レア種!どうりで、髪型が違う訳だ。」
 下手に納得するヨッタ。

「ティプリ、受け取るでしゅ!」
 キャミーがティプリに何かを、投げ渡した。

 シャキーン、ティプリがそれを受け取った。そして衝かさず、それをヨッタ目がけて煌めかせた。

 スパーン!ヨッタの肩口から、真っ赤な鮮血が吹き出した。

「ぐっ!?」
 肩口を左手で押さえ、ティプリを睨むヨッタ。

 ティプリは、青白く光る、青龍刀を携えていた。

 ティプリの瞳が輝く。そして、再び攻撃を開始する。

「ちくしょう!たかがあざらしに、やられるか。」
 ヨッタが、ティプリに殴り掛かった。

「ヨッタ興奮しすぎだよ。落ち着いて。」
 ポゴが宥(いさ)める。しかしヨッタは聞く耳を持たない。

 ヨッタの拳がティプリの顔面を狙う。しかしそれは宙を切った、逆にティプリの青龍刀がヨッタの背中を掠め(かすめ)た。

「キャー!いいでちゅよ。やっちゃうでちゅ。ティプリ!」
 キャミーは昂揚(こうよう)して叫ぶ。


 ティプリは青龍刀をまるで、舞を踊るが如く振り回しだした!
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