???
「え?ちゃ、助きぇて!」
 キャミーの顔面が、蒼白からどす黒くなる。

「うりゃー!」
 ヨッタが大きく拳を振った。

 ベコッ、キャミーの頭頂部に拳が突き刺さった。

「…」
 そしてキャミーは無言で倒れた。


 その瞬間、ティプリを始めとする、“分裂ザーラ星人”が煙の様に消えだした!

「よっしやー任務終了!」
 右手を高々と挙げ、勝鬨(かちどき)を上げるヨッタ。フッと、体の色が元に戻った。

 ガゴーン!

 突然ヨッタ達の乗り込む、母艦が傾いた。


「あれのせいだね。多分何かの制御装置だったんだね。」 
 ポゴが指差した。その方向で、何かの装置が炎に包まれている。それは見る見る船内を這うように広がっていく。

「ヨッタ、君がキャミーを倒した為、この船を操るザーラ星人達も居なくなったんだ。だから、船は操作不能に陥(おちい)った。この船が、落ちるのは時間の問題だね。」
 ポゴが切実に訴える。

「じゃあ、逃げなきゃ。」
 ヨッタは言って、辺りを見回す

「そうだ、俺達が乗ってきた船!」
 そして叫びドックに向かった。
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