愛してると言いたくて

障壁




付き合って2ヶ月。




私たちの障壁が訪れた。




そう。


翔太くんの…両親。


偶然、翔太くんが病院に入っていくのを、見てしまったらしい。



それで、

わたしと翔太くんが交際してることがわかった。










「茜ちゃん、翔太くんよ」

「…うん」



ガラガラ…


「よっ!」

「よっ!」

「体調どうだ?」

「うん、調子いい」

実は、あたしはずっと調子いい。

翔太くんと出会ってからなのかわからないけど、

病気の進行速度が
遅くなってきてる。


お医者さんも、

奇跡か?なんて言ってる。

翔太くん…

あなたのおかげだよ。

「うちの親、この病院に来るかもしれない」

「え…」

「あ、でも、気にすんな!」
「うん」


「万が一、きても、相手にすんなよ」

「……」

「いいな?茜」

「…わかった」


「んじゃ、そろそろ時間だから、高校行くわ」

「いってらっしゃい」


ガラガラ…バタン。



< 32 / 38 >

この作品をシェア

pagetop