ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「せっかく泊まりで来てるから、カップルっぽいことしたいじゃん」



ニッと歯を見せて笑う無邪気な顔に、思わずつられてしまう。



「そうだね」



と笑顔で返す。



その笑顔は、やっぱりカッコイイじゃなくて。



可愛いともまた違う。



きっとただ単純に、あたしが好きな顔なんだ。



「じゃ、また後でね~」

「じゃーな」



男湯・女湯と書かれたのれんの前で、男女わかれた。



「キャー結構広~い!」

「あ~気持ちいい~」



おいおい、修学旅行じゃないんだから。



「鮎沢ちゃん、細~い!」

「ちょ、ちょっと!タオルめくるな!」



ゆっくり風呂にも入れないのか。



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