ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「…ワンはあたしの、ファンなんかじゃないじゃん」
「え?」
「彼氏でしょ。だから入んなくていーの」
ファンなんかじゃない。
写真撮って終わりじゃない。
隣にいて。
触れて。
独り占めして。
「そっか!」
あたしの1番でいて。
特別でいて。
「あ、今手なずけたな」
「さすが飼い主だ」
「むしろ最近、保護者に見える」
「言えてるな」
「言えてない!」
今度は食堂に、あたしの声が響いた。
端から見れば、ただの騒がしい迷惑な集団だ。
その中に自分がいるという、正真正銘の事実…(涙)
クラスがバラバラになった今、お昼休みはこうして食堂に集まるようになっていた。
…というか、あたしとワンが一緒に食べてるところに、その他4人(佐倉・麗奈・茜・高城)が勝手に集まってくる。
今ではそれが当たり前となっていた。