ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「…ワンはあたしの、ファンなんかじゃないじゃん」

「え?」

「彼氏でしょ。だから入んなくていーの」



ファンなんかじゃない。



写真撮って終わりじゃない。



隣にいて。



触れて。



独り占めして。



「そっか!」



あたしの1番でいて。



特別でいて。



「あ、今手なずけたな」

「さすが飼い主だ」

「むしろ最近、保護者に見える」

「言えてるな」

「言えてない!」



今度は食堂に、あたしの声が響いた。



端から見れば、ただの騒がしい迷惑な集団だ。



その中に自分がいるという、正真正銘の事実…(涙)



クラスがバラバラになった今、お昼休みはこうして食堂に集まるようになっていた。



…というか、あたしとワンが一緒に食べてるところに、その他4人(佐倉・麗奈・茜・高城)が勝手に集まってくる。



今ではそれが当たり前となっていた。



< 176 / 606 >

この作品をシェア

pagetop