ワンラブ～犬系男子とツンデレ女子～

クレヨンで描かれた、色鮮やかな落書き。



「オレ、描いてない…」

「あれ、そーなの？下手くそだったから、てっきりマコかと」



オレが下手くそなのは当たり前なのかよ？！



言っとくけど、オレだってあそこまで下手くそじゃない。



「じゃ誰だよコレ」

「学(まなぶ)だと思う」

「あぁ、ナルホド」



学って言うのはオレの弟で、今はまだ小学生。



まぁ、その辺にノートを置いていた自分にも少しは落ち度があるとはいえ。



「マコ、これ全部のページに描かれてんぞ」

「えﾞ…」



ちっくしょー…(涙)



オレ、頑張って予習したのに。



努力の汗が、弟の手により呆気なく水の泡と化した瞬間だった。