ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
とっさに出たのは苦しい嘘。
だけどワンは、真っ直ぐあたしを見返した。
「…なんで嘘言うんだよ」
「嘘じゃないよ」
「アイツ庇ってんの?」
「違うって」
「そうだろ」
「ワン…!」
なんでそうなる?
確かに、安藤を庇ってる事になるのかもしれない。
だけどそうじゃない。
そんなことが問題じゃないんだ。
「ワンは?何してたの?」
大場さんと。
「オレは、大場さん送ろうと思って」
「今日練習なかったじゃん」
ワンが大場さんを送るのは、球技大会のクラス練習がある時だけだったはず。
今日はなに?
あたしが安藤といたから?
あてつけ?
…違うでしょ。