ワンラブ～犬系男子とツンデレ女子～

(↓一方で正は)



「おい、正？！」

「…あ、純ちゃん」

「こんなとこで座り込んで、なにしてんだよ？」

「マコ兄怒らせた」

「…お前、鮎沢に何した？」

「………」

「ん？」

「なんで？」

「マコがここまですんのは、鮎沢に何かあった時くらいだからな」

「…キスしたんだ」

「は？！誰に？！」(←動揺)

「稀衣ちゃんに」

「お前、ほんとに中学生かよ？(そしてほんとにマコの弟か？)」

「だって、マコ兄ばっかずりーよ」

「ずるい？」

「…うん」

「なに言ってんだ、お前。なんでもマコに勝ってるくせに」

「勝てないよ」

「え？」

「俺、なんにも勝てないよ。マコ兄には」

「ふーん、なんでそう思うんだよ？」

「マコ兄の周りには、自然と人が集まるんだ。昔から、男も女も俺の好きな奴はみんな、マコ兄の所へ集まる。勝ったと思ったことは、１度だってないよ」

「だからってお前、鮎沢に近付いたのは間違いだったな」

「まさか稀衣ちゃんの方も、マコ兄にベタ惚れだとは思わなかったんだ。計算外だ」

「言っとくけどあのバカップルは、計算通りにいったことなんかねーぞ」

「あれ、純ちゃんもう挑戦済みなの？」

「アホ」

「だよな。純ちゃんがそんな無謀なことしないよな」

「俺でダメだったんだから、お前に出来るわけねーだろ」

「え？」

「ほら、帰るぞ」

「え、純ちゃん今のって…」

「うるせーな、ほら早く立てってば。帰るぞ」