ワンラブ～犬系男子とツンデレ女子～

「郁也～？なにやってんの？」



そこへ、郁也の学校の人だと思われる女の子が、近付いてきた。



「ゴメンゴメン、ちょっと知り合いがいたもんだからさ」

「みんな先に行っちゃったんだよ？ひどくない？」

「今ならまだ追い付けるだろ、行こうぜ」

「え～？今からじゃ無理だよ。もう２人でゆっくり行こうよ」



その子はただをこねるように、郁也の腕に手を絡ませた。



「あー。郁也がウワキだー」

「は？！」



大河というものがありながら、他の女の子とイチャイチャしてる！



「え？郁也彼女いたの？！」

「違う違う！ワンくん、浮気の意味分かってる？」

「だって郁也には…んぐ？！」

「あたし達は、この辺で！(郁也、またね)」

「お、おぉ…！(稀衣助かった)」



いきなり稀衣ちゃんの手で伸びてきて、オレの口を覆うもんだから、かなり驚いた。



「き、稀衣ちゃん？！」

「ほっときなよ」

「でも郁也には、大河がいんのにっ」

「他人の恋愛になんか、首突っ込むもんじゃないでしょ」

「そ、そーだけど…」

「見守ろうよ。多分、今すぐどうこうなるような２人じゃないから」



稀衣ちゃんがそう言うなら、仕方ない。