ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
………。
「キャー!!純平、ちょーカッコイイ!!」
隣で叫ぶ麗奈の声なんて、あたしの耳には入って来なかった。
「いや、竜もなかなかだよ」
茜の感心したような声も、もちろんあたしには届かない。
「でもやっぱり、1番うまいね」
「ま、人間じゃないし」
目が離せない。
1人から。
「鮎沢ちゃん、ワンカッコイイね」
「…うん」
……あ。
「ち、違う違う!いや…だからその…(恥)!」
「ふーん?惚気ちゃうんだ?あー暑い暑い」
…暑くはないだろ!
でも、本当にカッコイイと思ってしまったんだから、しょうがない。
今までワンに対して、“カッコイイ”という感情を抱いたことは正直あまりなくて。
初めてはっきり感じた。
カッコイイと。