僕等は、それを恋と呼んだ。
「あ、またね…っ!」
最後にニカッと笑って、先輩は帰っていく。
そんな先輩の後ろ姿を見つめて、ふぅっと小さくため息をついた。
先輩と久しぶりに話したな…。
なんか、ちょっと緊張した。
「……佐久間 圭哉(さくま けいや)先輩だよな?
サッカー部だった」
笈原の声にあたしは視線を笈原に移す。
「あ、うん!」
「……矢田の元彼の」
「え!!…う、うん」
なんとなーくだけど、気まずくなる。
いやいや…気まずくなる事ないじゃん!うん!
だって、1年も前の話だしね!
過去だもん!