僕等は、それを恋と呼んだ。
「え?」
「俺、ちょっとショックだったし」
アドレス……。
…あ!!
アドレス変えた時に先輩に送るか迷って、結局送んなかったんだっけ!?
「ご、ごめん!」
「ひでぇよ、まじで」
「ごめんごめん!」
こんな風に普通に話せる日がくるなんて別れた時は想像もしていなかった。
「教えてよ、新しいアドレス」
「あ、うん。いいよ。てか先輩アド変えた?」
「変えてねー」
「あ!なら、メールするよ!あたし、先輩のアドレス入ってるし」
「あ、入ってんだ。消されてるかと思った」
ふざけた様に笑う先輩。
消されてるかと思ったって……。
……消そうとしたけど一応消さなくて良かった。