僕等は、それを恋と呼んだ。



「あ、詩乃佳ちゃん」


昼休み。


一人でジュースを買いに下の自動販売機のとこに行くと、梨音ちゃんがいた。



「…梨音ちゃんも、ジュース買いに?」

「うんっ」


ふわっと笑う顔が可愛い。


梨音ちゃんとはクラスも離れてるから、会うのは前にトイレの前で会って以来だ。


なんとなく、梨音ちゃんと話すのは緊張する。



「詩乃佳ちゃん、利揮と上手くいってる?」

「…あ、えと…」


“うん”って言うのは、何か嫌味っぽいかな?


でも、上手くいってるし、嘘つくのも変だよね?


「ま、まぁまぁ…?」



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