僕等は、それを恋と呼んだ。



笑顔が、引きつる。


何を焦ってるの、あたし。


これから利揮とイルミネーションに行くのに、何を焦ることがあるの…?


何も焦ることなんて、




「詩乃佳…っ」


ねぇ、利揮。


どうしてそんな悲しい顔するの。



―――どうして、笑顔じゃないの?







「…ごめん。





俺、梨音んとこ行かなきゃだ…っ」



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