僕等は、それを恋と呼んだ。
選んだ道
走って、走って、走って。
その先に、あたしには何もない。
今のあたしには、未来が見えない。
何も、見えない。
―――利揮以外なんて、何も。
「…っバカだ…あたし」
幸せを願ったのになぁ。
なのに、何でこんなに苦しいの。
……好き。
利揮が、好き…っ。
ずっと一緒にいたかったの。
隣にいたかったの。
誰かになんて、渡したくなかった。
「…っ、」
あのまま利揮の隣にいるのと、
こうして利揮の隣を失ったのは、
どっちのが、辛かったんだろう。
好き、好き、すごい好き。
やっぱり利揮が大好きなの。