僕等は、それを恋と呼んだ。
「あ…」
隣から聞こえた声に、思わず隣を見てしまった。
―――ドクンッ。
「…あ」
あたしと同じ様に声を漏らす。
―――何日ぶりだろう。視線が交わったのは。
「……詩乃佳、何組だった?」
「…に、2組」
「あ、一緒!俺も2組」
「そ、そうなんだ…」
うそ。同じクラスって、知ってたよ。
―――利揮。
「…三年連続だね」
「だな。よろしくな」
ニィッと利揮はあたしに笑顔を向ける。
あたしの、大好きな笑顔を。
…っ。
「じゃあ、後でな」
「うん…っ」