僕等は、それを恋と呼んだ。



……あ。


利揮は一番廊下側の一番後ろだ……。


あたしの席とかなり遠い……。


…それに、前はあたしが後ろだったのになぁ。



まぁ、しばらくしたら席替えするんだけどさ。



「…なぁなぁ、矢田」

「ん?何、真島」


クルリとイスを後ろに向けて、真島はあたしと向かいあう。



「…俺、失恋した…」

「え?真島、ついにちゃんと依知菜に告白したの?」


シュンと落ち込んでる真島にビックリしてしまう。


ついに…告白したのかな?



「ううん、違くてさ。

…依知菜、好きなやついるらしいんだよなぁ」

「へ!?」



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