僕等は、それを恋と呼んだ。



「ねぇねぇ、依知菜と亜紀」

「んー?」

「何?」

「二人ってさ……今、好きな人とか、いないの?」


いきなりそう言ったあたしに二人はきょとんとした顔であたしを見る。


「え!!!何、いきなりー」

「な、なんとなく…?」

あはは、とあたしはごまかした感じに笑う。


う、上手い嘘つけない…。



「…あたし、実は最近好きな人いんだよね」

「え?」

「へ?」



いきなりそう言った亜紀に依知菜と一緒に驚く。


「本当に!?」

「他校なんだけどねー」


あ、亜紀ってば、いつのまに…!!


全然知らなかった…!



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