僕等は、それを恋と呼んだ。



「実は俺、結構モテんだぜ!」

「…へぇ」

「信じてないだろ!」

「うん」

「おい!!まぁ、ちょっと嘘だけどな」



ねぇ、真島。


本当は避けるの辛いよね。

でも、諦めようと必死なんだよね。




何を言えばいいかあたしは分からないけど、


………真島には幸せになってほしい。



「真島は黙ってたらちょっとはモテると思うよ」

「おい。黙ってたらって何だ。黙ってたらって」

「あはは。半分冗談」

「半分本気か!」




人の想いと言うものは、本当に身勝手なものだと思う。


好きになろうとして、好きになれるわけじゃない。


嫌いになろうとして、嫌いになれるもんじゃない。


< 222 / 304 >

この作品をシェア

pagetop