僕等は、それを恋と呼んだ。




それで、また恋をしたい。


利揮ぐらい……


ううん。


利揮以上に、好きになれる人ができるように。


幸せな恋をしたい。



「じゃあ、行こうぜー」

放課後、みんなで教室を出る。


人数は結構多くて、15人くらい。


「ごめんな」


あたしの隣を歩く真島が言う。



「…何が?」

「えと…ほら、利揮もいるし…」

「大丈夫だよ、全然。
真島のくせに気を使うなんて、きもちわるい」

「がーんっ!!!!」


そう言った真島に笑う。


大丈夫だよ、うん。


みんないるし。


それに、あたしは前に進むから。


利揮には、梨音ちゃんがいるんだから。


大丈夫。


真島もいるし。


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