僕等は、それを恋と呼んだ。
でも素直なあたしの心は、
たかが好きな飲み物を覚えてくれてただけで
すっごくすっごく嬉しくなっちゃうんだ。
「…うん」
「おっけ」
ドキン、ドキンとあたしの心臓が鳴る。
ただ、話しただけ。
なのに、何だコレ。
初めて好きな人と話したような、そんくらいドキドキする。
すごいドキドキする。
いっきに決心が揺らぐ。
諦める。
前に進む。
利揮と梨音ちゃんの幸せを願う。
新しい恋をする。
そんな決心が…、
利揮と少し話しただけでいっきに揺らぐ。