僕等は、それを恋と呼んだ。
楽しみにしてたのに。
利揮は、あたしを置いていった。
寂しくて、悲しくて仕方なかった。
「あたしじゃなくて…っ梨音ちゃんを選んだんでしょう!?」
「あれは梨音を選んだんじゃなくて―――」
「選んだよ!!!!
結局あたしを好きとか言って…っ利揮は梨音ちゃんが好きだったんじゃん!!!!」
「違う!俺は詩乃佳が―――」
「そんな嘘聞きたくない!!」
「嘘じゃない」
「嘘だよ!!!!」
「違う。詩乃佳―――」
―――嫌だ、嫌だ。
何でよ、利揮。
勝手すぎだよ。
「俺は、お前が、」
「嫌い…ッ!!」
「………」
「あたしは利揮なんて、大嫌い!!!!」