僕等は、それを恋と呼んだ。
好き
「報告遅れてごめんな!」
「ううん。良かったね」
放課後。
あたしは真島と話をしていた。
依知菜と付き合ったことは依知菜が“自分が言いたい”って言ったから、
真島は昨日すぐにあたしに言わなかったらしい。
本当はいつも相談とかしてたあたしにすぐに言いたかったけど、
矢田は依知菜の大事な友達でもあるしな、と笑って真島は言った。
「俺、諦めたっぽいこと言ってたけど、
やっぱ依知菜だいすきだったんだよなぁ。だから、今すっげ幸せ」
にいっと笑う真島。
「うん。良かった、本当に」