僕等は、それを恋と呼んだ。



「会ってこいよ」



真島は笑ってあたしの頭を軽く叩く。



「お前なら大丈夫だ。


よっし!俺も愛しの依知菜と帰るか」



そう言って真島は座ってた机の上から立ち上がる。


「真島」

「ん?」

「ありがとう。あたし、あたし…」


ゆっくり息を吸い込む。




「今から利揮に会いにいく…っ」

「おう!」




―――利揮に会いたい。

ただ、会いたい。






利揮の顔が見たい。



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