僕等は、それを恋と呼んだ。
利揮を待ってる間、いろんなことを思い出していた。
高校一年生から、今までのこと。
友達だった時、
片思いだった時、
両思いだった時、
別れた時………
色んなことがあった。
ねえ、利揮。
あたしは―――…
「……え?」
そんな声が聞こえて、あたしは顔をあげた。
もう太陽が沈んで真っ暗闇の中、蛍光灯の明かりが目の前にいる人物の顔を照らす。
「……利揮」
「詩乃佳!?
どうした!!??」
びっくりして目を見開く利揮。
………利揮だ。
利揮だ。利揮だ。
「利揮…っ」