僕等は、それを恋と呼んだ。



「…え?」

「初食堂記念日だな」

「…本当だ」

「嬉しいな」



笑う笈原にあたしも自然に笑顔になる。



やっぱり、笈原が大好きだと実感する。



バカだけど、そういう優しいとことか、こっちまで明るくさせるとことか…


好き、本当に。




「俺、何食べよっかな~?」



ねぇ、なんか。


やっぱりまだね、


実感できないんだ。




片思いしてたのが長すぎたのかな?




もう両思いになれることなんて、諦めてたから夢みたいなんだ。


幸せなんだ。




「あたしも、何にしよっかな~」



そして、やっぱり同じくらい不安なんだ。



笈原は……



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