僕等は、それを恋と呼んだ。



「あたしと笈原が付き合った日さ、

何で、梨音ちゃんと別れたの?みたいな事、あたし言ったじゃん?」

「言ったな」

「で、笈原は、色々って言ったじゃん」

「言ったな」



あたしはブランコを漕ぐのをやめて、ブランコに座りながら笈原の方を向く。



「あのね、」


そう言ったあたしに、笈原もブランコを漕ぐのを止めた。


目が合う。



「その…色々って、何?

てか何で、あたしと付き合ってるのとか…色々、気になって。

だって、梨音ちゃんとすごいラブラブだったじゃん、笈原…」



落ち着かなくて、指をクルクルさせてみたりしてしまう。



< 79 / 304 >

この作品をシェア

pagetop