僕等は、それを恋と呼んだ。
「あたしと笈原が付き合った日さ、
何で、梨音ちゃんと別れたの?みたいな事、あたし言ったじゃん?」
「言ったな」
「で、笈原は、色々って言ったじゃん」
「言ったな」
あたしはブランコを漕ぐのをやめて、ブランコに座りながら笈原の方を向く。
「あのね、」
そう言ったあたしに、笈原もブランコを漕ぐのを止めた。
目が合う。
「その…色々って、何?
てか何で、あたしと付き合ってるのとか…色々、気になって。
だって、梨音ちゃんとすごいラブラブだったじゃん、笈原…」
落ち着かなくて、指をクルクルさせてみたりしてしまう。