僕等は、それを恋と呼んだ。



ちなみに何で今、あたしと依知菜が体育館にいるかって言うと、


笈原の部活が終わるまで暇だし、せっかくだから部活を見ちゃうおうかなって。



それで依知菜に付き添いで着いてきてもらった。


「あ、」


こっちを向いた笈原がヒラヒラと手を振ってくれる。



嬉しくなって笑顔で手を振り返すと、笈原も笑う。



嬉しいな。



「ねぇ。てかさ、詩乃佳と笈原ってさ」

「ん?」


練習を見たまま、依知菜に返事する。



…あ、笈原。

今、シュート決めた!!



「どこまで、したの?」

「はい?」


思わず依知菜の方を向く。


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