僕等は、それを恋と呼んだ。



「ごめんなっ、待たせて」


部活が終わって一人で玄関で着替える笈原を待ってると、すぐに笈原が着替えて来てくれた。


ちなみに、依知菜は何だかんだ真島と帰るらしい。


「おつかれ。急いで来なくても大丈夫だったのに」

「いや。待っててくれてありがとな」

「ううん」

「んじゃ、帰るか」

「うん」


自然とお互いに手を繋ぐ。


あたしより大きくて、優しい手。


この手で、あんな風にシュート決めてたんだよねーなんて、思っちゃう。

なんかすごいな。



「何?どした?」



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