【短編】 曇り空
俺は言われた通り
2時限目の先生の授業に出席した


先生は滑らかな手つきで板書すると


性に関する知識や言葉を丁寧かつ繊細な声で話していった


普通なら冷やかしたり
ちゃかしたり
何かしらあるはずなのに


先生が言うと
いやらしさなんて微塵も感じず…


俺は柄にもなく
ノートにメモまで取ってしまっていた


「じゃ、最後に皆さんに一つ言っておきます。

これから先…皆さんは恋をして誰かを真剣に愛する時がやってくるでしょう。

その時には相手を思いやる気持ちを忘れないで下さい。
そして…
相手を守り抜いてあげなさい。


皆さんが素敵な相手を見つけて、幸せになる日を願っています。」


一点の曇りもない温かで真っ直ぐな瞳


先生の言葉は胸に響いて

そのまま
先生への想いへ変わっていった
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