【短編】 曇り空
追いかける事もできたかもしれない
追いかけて美紅に縋る事もできた
だけど
最後の言葉が俺を思いとどまらせた
“さようなら”
なんて・・・
「下手くそ・・・。
隠すならちゃんと隠せよ・・・・
中途半端に残していくなっつうの。」
残された白衣に残る
丸い跡
触れるとまだ微かに暖かい
美紅の精一杯の強がり
そして
置いていった俺への想い
気づいたら
白衣にまた跡がついていく
・・・
「・・・あぁ・・・俺、泣いてるんだ。」
去り行く後姿
消えた後も
俺はただそこを見つめ続けていた
聖母の見守る中
俺は溢れる涙を止めることすらできずに
ただ流していた
追いかけて美紅に縋る事もできた
だけど
最後の言葉が俺を思いとどまらせた
“さようなら”
なんて・・・
「下手くそ・・・。
隠すならちゃんと隠せよ・・・・
中途半端に残していくなっつうの。」
残された白衣に残る
丸い跡
触れるとまだ微かに暖かい
美紅の精一杯の強がり
そして
置いていった俺への想い
気づいたら
白衣にまた跡がついていく
・・・
「・・・あぁ・・・俺、泣いてるんだ。」
去り行く後姿
消えた後も
俺はただそこを見つめ続けていた
聖母の見守る中
俺は溢れる涙を止めることすらできずに
ただ流していた