ナンセンス!
翌日。
いよいよ明日は、元の体に戻れる。 ・・・野郎が、ちゃんと約束を守ったらの話しだけど・・・
僕は、例のゲームセンターで星野と会っていた。
「 昨日は、ご苦労だったな、星川 」
星野が買って来てくれたジンジャエールのプルトップを開けながら、僕は答えた。
「 ・・サンキュー。 たまたま、運がよかったんだ。 応援に駆け付けた時、常盤の新手が現れた時にゃ、ビビったぜ 」
ジンジャエールを一口飲むと、星野が言った。
「 明日は、元に戻れるか・・・ 色々、迷惑掛けたな。 すまん 」
軽く、一礼する星野。
手にした缶をテーブルに置き、僕は答えた。
「 まあ、いい経験させてもらったとでも言おうか。 もう、ゴメンだけどな・・・! 」
「 最初は、頼りない男だとは思ったが・・ なかなかヤルじゃないか、お前。 見直したよ 」
「 だから、偶然だって・・・! あんま、買い被るなよ? 最初の印象が、大体、当たってるよ 」
缶に手を伸ばし、一笑しながら僕は、再びジンジャエールを飲む。
星野が言った。
「 かすみも、その辺りを見定めて、お前と付き合っているんだろうな。 賢い、良い子だ。 大事にするんだぞ? 」
「 分かってるよ、そんなん・・・! 僕にゃ、過ぎた子だ 」
星野は、じっと僕を見ながら言った。
「 ・・・もし、かすみと破綻が生じたら・・・ あたしと、付き合わないか? 」
ブッと、吹き出す僕。
星野は、真面目な表情で僕を見つめている。
・・・見つめているのは、僕の顔だ。 気色悪い。
「 じ・・ 冗談だろ? 星野 」
「 本気だ 」

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