ナンセンス!
僕は言った。
「 神岡は、倒した。 ココに転がってるよ・・・ 」
『 声が、ヘンだぞ? 誰だ、お前? 』
「 星川だよ 」
『 ・・・その声、かすみじゃないのか? 何で、そんなトコにいるんだ? 星川は・・ いや、星野は・・・ ええい、もう、どっちか分からない! 彼氏を出せ! 』
「 僕だよ! どうやら、ソッチは元に戻ったが、僕は、かすみと入れ替わったらしいんだ! 」
『 ・・・・・ 』
「 サバラスが、しくじりやがったんだよ! 」
『 かすみと、入れ替わってしまったのか? 』
「 どうやら、そうらしい。 とにかく、会おう。 ゲーセンまで戻ってくれ! 」
『 よし、分かった! 』
携帯を切り、再び、ガラスを見つめる僕。
かすみは、多岐学園の制服を着ている。 おそらく、下校途中だったのだろう。 もしかしたら、健一と一緒だったかもしれない。 だとすれば、厄介だ。 突然、入れ替わった僕の姿に、どう反応するだろう? かすみとて、同じだ。 2人とも、事のてん末を最初から説明しなくてはならない。 憂鬱だ・・・・
・・・でも、愛しいかすみが、僕のモノになった。 これは、素直に喜ぶべき事実かもしれない。
僕は、両手で自分の肩を抱き、かすみを抱きしめた。
( ああ、かすみ・・・! )
「 ・・・・・ 」
全然、実感、湧かんわっ!
右手で、胸の膨らみを確かめる。
・・・おおおうっ・・! コッチの方は、強烈に実感出来るぞ。 気が、ヘンになりそうだ。
ゴメンね、かすみ。 ちょっと触っちゃった・・・!
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