ナンセンス!
「 局長。 報告します。 軽傷の者もいますが、問題ありません! 全員、点呼終了しました 」
正木ちゃんが、芹沢に報告する。
「 ご苦労 」
くるりと向きを変え、芹沢が、朝倉に伝える。
「 次長。 片付きました。 部員一同、異常ありません 」
朝倉は、うなずくと、僕とかすみを囲むように警護している部員たちに言った。
「 警護班! ご苦労だった。 各班に戻れ 」
部員たちは、僕たちに一礼しながら隊列に戻って行く。 ・・・君ら、軍人?
朝倉が言った。
「 会頭。 お疲れ様でした。 ・・・阿南と、武村は? 」
「 アッチの公園入り口で寝てるよ 」
僕は、立ち上がり、かすみの制服のスカートに付いた汚れを払いながら答えた。
マサが、朝倉に言った。
「 2人合わせて、わずか30秒だ。 まさに秒殺ってヤツよ・・・! お前にも、見せてやりたかったぜ 」
龍二も続けて言う。
「 とにかく会頭は、行動が早い。 先手必勝だからな! お前らも、よく覚えておけ。 これが我ら会頭の、大いなるところだ! 」
憧れと尊敬の眼差しを、僕に向ける部員たち。
・・・偶然だって、みんな。 たまたま、運が良かっただけだよ・・・! すんげ~怖かった。
でも、良かった。 かすみが無事なら、僕は満足だ。
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