鬼守の巫女

「あれが火伏家のビルだ」

彼が指差す方へと視線を移すと、そこには天にも届く様な高層ビルが見えた。

「あそこが街の境目。この街はほぼ円形の土地だ。五代本家のビルがその境目になっている」

彼のその言葉にグルッと辺りを見回すと、彼の家のビルと同じ形のビルが四つ見えた。

……彼等のビルが街の境目。
< 110 / 912 >

この作品をシェア

pagetop