鬼守の巫女
「心配すんな。お前は俺達がどんな事をしても守って見せる。その為に俺達は生まれたんだから」
彼はそう言って笑うと、制服の袖を肘まで捲り上げた。
すると露わになった彼の肌に、刺青の様な模様が見えた。
まるで炎の様なその不思議な模様を見つめる。
「これが火伏家当主の証。生まれたその時に俺の体にはこの模様が刻まれていた。他の奴らも同じだ。皆証をもって生まれてくる。……お前を守る為だけに」
その彼の言葉にゴクリと息を呑んだ。
「……結界を守る為に?」
その私の問いに彼は少し考える様に俯くと、それから小さく口を開いた。