鬼守の巫女

「しかしこの話は他の奴らには秘密にした方がいい。特に小金井と土室にはな」

そう言って彼は少し自嘲気味に笑うと、窺う様に火伏さんを見る。

「分かってるな……捺?」

「はいはい。分かってますよ」

火伏さんはプイっと顔を背けて少し不機嫌そうにそう答えると、静かに窓の外を見つめていた。
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