鬼守の巫女

「お前にこんな思いをさせてしまって……すまない」

「私、何が何だか分からなくて。私が鬼守の巫女って……鬼がどうとか……全然理解出来ない。それに……」

ポロポロと涙を流しながら声を詰まらせると、父は悲しそうな顔をして私の頭を撫でた。

「父さんの事……聞いたか?」

父の問いにコクリと頷いて返すと、父はフゥと息を吐いて、それから静かに目を閉じた。
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