鬼守の巫女

「……チッ!逃げられた!!」

刀を手にした男は苛立った様にそう叫ぶと、目の前の異形のモノを睨んだ。

「オイ、どうする?殆ど力使えねェのに」

異形のモノに刀を向けて、刀の男は隣に立っている弓の男に意見を求める。

「……逃げる」

「賛成!!」

弓の男の答えに刀の男がニヤリと笑って答えると、二人は私に向かって勢いよく走り出した。
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