鬼守の巫女
二十畳以上は軽くあると思う広い部屋には、トイレとお風呂、それと小さなキッチンに冷蔵庫が備え付けられていた。
実はすでに冷蔵庫を開けてみたが、そこには麦茶とオレンジジュースが入っているだけで、空腹を満たしてくれそうなモノは無かった。
部屋の中央にこれでもかとデカイ妖しいベッドが置かれていて、白い壁の一面はクローゼットになっている。
それから黒いソファーに大きなテレビ。
DVDレコーダーにゲーム機器など、とても充実している。
……鬼もゲームとかやるんだ。
ベッドにうつ伏せたままそんな事を思う。
……恐ろしく残酷な存在。
そんなイメージが少し壊れて、微かに苦笑いを浮かべた。