鬼守の巫女

「……お、美味しかったです」

少し怯える様にそう答えると、少女は満足した様に大きく頷いた。

「それは……よかった」

少女はそう言うと、私の耳元にそっと顔を寄せる。

ビクリと身を竦め、しかし動く事も出来ないまま怯えた様に少女を見つめると、少女は私の耳元でクスクスと笑った。

「貴女……美味しそうな香りがする」

「……え?」

少女の甘い吐息が私の耳を撫で、たじろいだまま小さく声を漏らす。
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