鬼守の巫女

「食べてしまおうかしら。……私が」

少女が妖艶に笑い、私の胸にそっと手を触れた。

少女のしなやかで美しい指が、私の胸の上を静かに這う。

「……貴女の心臓を」

そう言って少女が笑ったその瞬間、少女の顔面にビタリと何かが貼り付いた。
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