鬼守の巫女

「……わっ!?」

咄嗟に手を伸ばし、それを上手くキャッチすると、私の手の中で猫はクルクルと目を回していた。

「ふ~ん」

少女は訝しげに眉を顰め、上から下まで私を舐める様に見ると、次の瞬間……ニッコリと眩しい笑みを浮かべた。

「面白い事になりそうね」

少女はそう言ってソファーから勢いよく立ち上がり、部屋の入口へと歩いて行く。
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